
・ツキノワグマを想定(北海道以外)
・緊急時にスムーズに使いたい
渓流釣りや登山時にクマ(ツキノワグマ)と遭遇した場合に備えて、クマ撃退スプレーを導入することにしました。
そこで、【実測70g】カールホーネック TW-1000 ペッパーマン&トレーニングスプレー ツインパックをレビューします!
この記事でわかること
- ULクマ撃退スプレーのスペック
- ギアレビュー(実際の写真付き)
- ギアハック&まとめ
この記事では、ULクマ撃退スプレーの「全機能」や「使用感」を写真付きでレビューしています。
✔️ UL(ウルトラライト)歴
カル吉@ul_compass
✅ UL登山歴7年目
(ソロ&縦走&ロングトレイル)
✅ ベースウェイト3kg未満
(現在のギアリスト)
✅ ULギア投資額200万円超
(個人輸入実績◎)
無限の好奇心でUL情報をシェアしてます。
軽量化の『スキルとノウハウ』で気軽に身軽に自由にハイクを楽しみましょう!
これまでクマ対策として第1に「出遭わないこと」を重視し、クマ鈴を装着していました。
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そして、第2にクマ関係の書籍を読むことで「遭遇時に取るべき行動」についての知識を身につけています。
今回、クマ撃退スプレーを採用した理由は、「スプレーを持っているという心理的安心によりクマ遭遇時に適切な行動をとるため」です。
数あるスプレーの中でもトップクラスに軽量&コンパクトで、試射として使える「トレーニング用スプレー」が付属するのが魅力です。

カールホーネック|TW-1000 ペッパーマン&トレーニングスプレー ツインパック
カールホーネックとは
出典:HOERNECKE
カールホーネックは、120年以上の歴史を持つ催涙スプレーの製造を専門とするドイツのメーカーです。
ドイツに拠点を置く、応用研究機関の基準で製造された品質・性能および安全性の高い製品がラインナップされています。
ギアスペック
メーカー | カールホーネック |
アイテム | TW-1000 ペッパーマン&トレーニングスプレー ツインパック |
重 さ | 実測70g |
サイズ | 高さ 90mm(キャップ込み) 直径 35mm(底面) |
成 分 | ペッパーマン:オレオレジンカプシカム トレーニングスプレー:水 (保存用に微量のアルコールを含む) |
容 量 | 40ml |
価 格 | 6,930円(購入時) |
このギアの魅力
ULライフを快適にするポイント
- クラス最軽量
- 片手に収まるほどコンパクト
- 120年以上の経験と実績を誇るクマスプレー
トレーニング用のスプレーが付属する軽量でコンパクトなクマ撃退スプレーです。
使用インプレ
実際に手にとるように写真付きでレビューします。
コンパクトサイズ
35mm×90mmと手のひらに収まるサイズ感で収納場所を選びません。(160ml缶と比較)
オレオレシン・カプシウム(OC)が主成分
オレオレシン・カプシウムは、唐辛子などから抽出される辛味成分で、効果が強く即効性が高いのが特徴です。
出典:JAグループ
風に強いリキッドタイプ
液体を飛ばすリキッドジェットタイプのため、霧状のフォグタイプに比べて風の影響が少ないです。
噴射距離は4−5m
トレーニング用スプレーの試射時の記録では、3mぐらいまでは直線的に噴射され、4m以降は弧を描き最大5mまで届きました。
噴射持続時間約8秒
噴射時間は、「カウンターアソールトCA230(7秒)」や「ポリスマグナムB610(8秒)」とほぼ同じ8秒です。
【噴射開始時間(00:03)、噴射終了時間(00:11)】
誤射防止機能付き
不意の誤射を防ぐため、スプレーヘッドがフリップトップキャップ仕様となっています。
自然由来のため後遺症の心配がない
自然由来の植物成分のため環境にやさしく、万が一使用者に付着した場合でも無害で後遺症は残りません。
出典:ALSOK
トレーニング用スプレーが付属
サイズと容量が同じで、中の成分のみ「ほぼ水」となった練習用のスプレーが付属しています。
使用期限は2年
本体が小さいため、ガス圧の関係で使用期限は少し短めの2年となっています。
※カル吉が2025年8月に購入した個体の使用期限は2029年6月(EXP06:2029)と記載がありました。
○ここがおすすめ
「軽い」は当たり前だからあえて言いません。
メリット
・コンパクト&軽量
・風の影響を受けにくいリキッドタイプ
・トレーニングスプレーで事前の練習が可能
ペッパーマン単体とトレーニングスプレー付きのツインパックの価格差は約2,000円です。
少し高く感じますが、緊急時に備えて使い方はもちろん、飛び方や噴射時間を練習用スプレーで確認する価値は大きいと思います。
△ここがざんねん
不便も楽しむ心が大切です。
デメリット
・使用期限が2年と短い
・照射距離(4m以内)まで引きつける必要がある
・大容量のスプレーと比較すると威力が弱い
トレーニングスプレーは中身の成分が「ほぼ水」ということもあり、カル吉の撮影環境ではキレイに映らないほど威力は高くありません。
出典:山と渓流オンライン
威力以外にもトレーニングスプレー使用時に感じたデメリットは以下のとおりです。
試射時に感じたデメリット
・ミストタイプと違い照射範囲が狭い(面ではなく点)
・リキッドタイプでも少しの吹き戻しあり
・噴射ボタンは軽くないので、少し力が必要
上記の練習結果から、クマが射程圏内(4m以下)に入るまで引きつけて、正しい持ち方で噴射する必要があると感じました。
出典:ALSOK
3分ギアハック
大した工夫でない? だから真似できます。
すぐに使用可能なようにウエストベルトにJINDAIJI MOUNTAIN WORKSの「Neoprene Holder with Clip Buckle」を使用して装着しています。
売り切れていることが多いので、フライフィッシングのフロータントボトルホルダーで代用が可能です。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。
選択肢がたくさんあるクマ撃退スプレーを選ぶのは大変ですが、1つ共通して言えることがあります。
それは、クマを目の前にした緊張感の中で、至近距離まで引きつけて、動いているクマの顔にスプレーを命中させるのは難しいということです。
どんなに高スペックなスプレーでも時速40〜50kmでこちらに向かってくるクマに的確に命中させるのは困難です。
しかもクマと遭遇した実際の映像をみると、この状況下でクマ撃退スプレーを使用する自信はカル吉にはありません。
クマ撃退スプレーを導入する際は、「携帯しているから安心」と考えるのは危険です。
スプレーはあくまで最終手段です。
まずはクマの生態をよく知り、遭わない対策をしっかりとした上で、遭ってしまった場合の取るべき行動も学ぶ必要があります。
カル吉のクマ対策の基本方針は次のとおりです。
基本方針
1. クマに自分の存在を知らせる(クマ鈴、ホイッスル)
2. 遭遇時は適切な行動をとる(背中を見せて走らないなど)
3. クマが攻撃した場合は撃退スプレーを使用する
4. それでも攻撃を回避できない場合は防御姿勢をとる(首を守りうつ伏せ)