
・傷をキレイに早く治したい
・ハイドロコロイド絆創膏の効果が気になる
カル吉のファーストエイドキットには、ハイドロコロイド絆創膏が入っています。
今回は、この絆創膏を使用して湿潤療法(モイストヒーリング)の効果を検証してみました!
この記事でわかること
- 湿潤療法(モイストヒーリング)とは
- ハイドロコロイド素材を使用した絆創膏
- 傷の治り具合
この記事では、ハイドロコロイド絆創膏を使用して湿潤療法(モイストヒーリング)の効果を検証しています。
✔️ UL(ウルトラライト)歴
カル吉@ul_compass
✅ UL登山歴6年目
(ソロ&縦走&ロングトレイル)
✅ ベースウェイト3kg未満
(現在のギアリスト)
✅ ULギア投資額200万円超
(個人輸入実績◎)
無限の好奇心でUL情報をシェアしてます。
軽量化の『スキルとノウハウ』で気軽に身軽に自由にハイクを楽しみましょう!
キズパワーパッドなどのハイドロコロイド絆創膏をファーストエイドに入れている人も多いのではないでしょうか?
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今回は、転んで手のひらに大きなすり傷を作ってしまったので、この絆創膏を使用して湿潤療法(モイストヒーリング)の効果を検証してみました!
結果、治療中の痛みも少なく、怪我した日から約2週間でキレイに傷が治りました。
※「傷口の経過」に実際の傷の写真を掲載していますので、苦手な方は閲覧注意でお願いします。

ケガの経緯
ピストバイクと呼ばれる自転車に乗っている時に転んで怪我をしました。
転んだ際に右手の手のひらをアスファルトについたため、大きなすり傷を作ってしまいました。
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応急処置
ケガをした時は、ファーストエイドキットを持っていなかったため、現地では次のような応急処置をしました。
現地での応急処置
・持っていた飲み水(水道水)で傷口をキレイに洗う
・止血のためネックウォーマーを手のひらに巻く
帰宅後に再度、水道水で患部をキレイに洗い、ファーストエイドキットにも採用しているハイドロコロイド絆創膏で湿潤療法(モイストヒーリング)を試すことにしました。
湿潤療法(モイストヒーリング)とは
出典:バンドエイド
傷口を乾かさずに、傷を治すための成分(体液)を保持することで、自然治癒力を高めて傷が早くきれいに再生するのを促す治療法です。
「水道水でよく洗う」、「消毒しない」、「乾かさない」という3原則を守って治療することが大切です。
湿潤療法(モイストヒーリング)は、日本皮膚科学会の「創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン」にも記載されている科学的根拠のある治療法です。
参照:創傷・褥瘡・熱傷ガイドライン(2023)―2 褥瘡診療ガイドライン(第 3 版)
傷を消毒してかさぶたを作って治す方法と比較して、次のようなメリットがあります。
メリット
・傷の治りが早い
・治療中の痛みが少ない
・傷跡が残りにくい
使用したハイドロコロイド絆創膏
出典:バンドエイド
湿潤療法(モイストヒーリング)には、ハイドロコロイド素材を使用した絆創膏などを使用します。
ハイドロコロイドとは、傷からの浸出液を吸収する親水性コロイドと接着作用のある疏水性ポリマーの2種類で構成された素材です。
今回使用したハイドロコロイド絆創膏は、ニチバンの「ケアリーヴ 治す力 防水タイプ(ジャンボサイズ)」です。
厚さ0.03mmの透明な防水テープを使用しているため、剥がれにくく水にも強いうえ、貼っている箇所が目立ちにくいのが特徴です。
一般的に有名なバンドエイドのキズパワーパッドよりもコスパに優れるためこちらを選びました。
おすすめのハイドロコロイド絆創膏
薬局などで購入可能な市販のハイドロコロイド絆創膏でおすすめなのは次の3つです。
バンドエイド/キズパワーパッド
「湿潤療法(モイストヒーリング)」を日本で初めて家庭用に普及させた絆創膏です。
使用する部位に合わせた独自形状が特徴で、カル吉はファーストエイドに「靴ずれ用」を採用しています。
ケアリーヴ/治す力
傷口をしっかり密閉し、傷口以外は透湿性に優れた素材により蒸れ感が少ない絆創膏です。
今回は、この絆創膏の防水タイプを使用しました。
東洋化学/ハイドロコロイド絆創膏
フリーサイズのため、傷の大きさに合わせて自由にカットして使用可能な絆創膏です。
カル吉のファーストエイドキットにもこの絆創膏が入っています。
傷口の経過
傷口の状態をケガ初日〜湿潤療法(モイストヒーリング)を終了した13日目まで写真付きで紹介します。
約2週間の間に合計7回、ハイドロコロイド絆創膏を貼り替えしました。
貼り替えの際は、水道水で傷口をきれいに洗いました。
加工なしの傷口の写真が表示されますので、苦手な方は閲覧注意でお願いします。
1日目
ケガ初日は、水道水で傷口を洗う際にかなり痛みを感じました。
2日目
体液(浸出液)の量が多く、絆創膏から漏れたため、1日で交換となりました。
3日目
まだまだ体液(浸出液)の量が多く、絆創膏から漏れたため、1日で交換となりました。
4日目
だいぶ傷口が落ち着いてきましたが、体液(浸出液)の量が多いため1日で交換しました。
6日目
体液(浸出液)の量が落ち着いたので、2日で交換となりました。
8日目
右半分の傷口は新しい皮膚ができて、水道水で洗っても痛くないため、この日から左半分のみ絆創膏を貼りました。
10日目
左半分の傷口もだいぶ新しい皮膚ができてきましたが、まだ水道水で洗うと痛いので絆創膏を貼ります。
13日目
左半分の傷口も完全に新しい皮膚ができたため、この日で絆創膏を貼るのを終了しました。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。
湿潤療法(モイストヒーリングヒーリング)は、正しい知識と適切な処置をすれば、家庭でも安全に実施可能です。
ただし、次のような場合は、湿潤療法には不向きですので、病院に行ってください。
湿潤療法に不向きな場合
・出血が止まらないような深い傷
・水で洗っても異物が取れない傷
・虫刺されや動物に噛まれた傷
・化膿や感染が疑われる傷
今回、湿潤療法(モイストヒーリング)で傷を治療してみて早くきれいに治ったはもちろん、次のようなメリットを感じました。
それは、治療中(絆創膏を貼っているとき&絆創膏を交換するとき)の痛みが少ない点です。
傷口を乾かさずに湿った状態に保つことで、乾燥による神経への刺激をおさえ、絆創膏にも傷口がくっつかないためだと思います。
登山中のケガのファーストエイドでは、「ケガを治すよりも安全に下山することができる状態にするの」が大切です。
その点では、不快な痛みを軽減してくれるハイドロコロイド絆創膏をファーストエイドキットに入れる価値はありそうです。
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